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細菌，菌類，原生生物など，顕微鏡でようやく見ることができる小さな生き物を「微生物」といいます。
微生物と人類は，実に長くつきあってきました。たとえば，微生物はさまざまな感染症を引きおこします。人類は数多くの薬を開発してきましたが，薬に対抗する菌が出るなど，攻防戦はつづいています。
ただ，微生物は害をもたらすだけではありません。私たちの腸内細菌が，健康に重要な役割をになうことがわかってきています。さらに，微生物を利用して，有用なメタンガスをつくったり発電したりする研究も進められています。
本書では，細菌を中心に微生物の多様性や進化，感染症と人類との戦い，そして微生物が健康や産業にいかに役立つ可能性を秘めているかを紹介していきます。
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