私たちは,まわりの環境を「見る(視覚)」,「聞く(聴覚)」,「かぐ(嗅覚)」,「味わう(味覚)」,「ふれる(皮膚感覚)」ことで知ることができます。どれも当たり前のように感じている感覚ですが,これらはおどろくほど精巧なしくみで生じているのです。 たとえば視覚では,網膜に映った映像が,反応しやすい色がことなる3種類の細胞に受け取られて脳に送られ,色,形,奥行きなどの要素が分析されます。聴覚では,耳の奥の"毛"の生えた細胞が,"毛"の傾きを利用して音をとらえます。嗅覚では,数万種類の匂い分子を数百種類のセンサーで特定しているのです。 本書は,人体の魅力と不思議が満載の「視覚」,「聴覚」,「嗅覚」,「味覚」,「皮膚感覚」をあますところなく紹介した一冊です。ぜひご一読ください。
|