「明日は傘は必要だろうか」,「こっちの高校を受験したほうがいいだろうか」,「宝くじはバラと連番のどちらがいいだろうか」など,人生にはさまざまな選択肢があらわれます。そのたびに私たちは迷い,最善と思われる選択をします。しかし,その選択はしばしば失敗します。だからこそ私たちは迷い,よりよい選択のためにあらゆる判断材料を必要とします。 その判断材料の一つとなるのが「確率」です。確率とは,「おきるかどうかわからない事象がおきる可能性はどれぐらいか」を理論的な計算によって導きだし,数値化したものです。「降水確率」「合格率」「当選確率」など,私たちの身の回りにはさまざまな確率が存在します。判断に迷ったとき,確率の数値は客観的な判断材料となり,「降水確率5%なら傘はいらないか」といった合理的な判断が可能になります。 本格的な確率論が誕生したのは,17世紀のサイコロ賭博がきっかけだといわれています。賭博好きの貴族による「勝負が途中で終わった場合,賭け金を公平に分配するにはどうしたらいいか」という相談がきっかけでした。この相談に答えたのが,フェルマーの定理で知られるピエール・ド・フェルマーと,「人間は考える葦である」でも有名なブレーズ・パスカルです。彼らは手紙でやりとりをし,ギャンブラーそれぞれの勝率を計算し,その勝率に応じた比率で賭け金を分配する案を導きだしました。これが確率論のもとになったのです。 本書は,「確率」についてのニュートン先生の講義です。確率論を知り,よりよい選択の材料にすることができれば,人生をさらに豊かなものにしていけるのではないでしょうか。ニュートン先生の確率講義を,ぜひお役立てください。 |