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人類と菌の歴史(ニュートン新書)

人類と菌の歴史

ムハンマド・H・ザマン
岩田 健太郎 (監修),増田 千苗(訳)

 
人類と菌の歴史
 
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ISBN978-4-315-52574-8
新書判 /472 ページ
発行年月日:2022/07/15
定価:2060 円(税込)

 

 

コロナによりウイルス性の感染症に目を奪われがちな昨今ですが,ペストや肺炎や結核に代表される細菌による感染症も,人類にとって大きな脅威であることに変わりはありません。人類は細菌に対し、抗生物質を開発して戦ってきました。その一方で,乱用から起こる耐性菌の問題は,病気そのものより重大なことがあります。抗生物質の乱用は個人を越え、土壌や水や家畜をも汚染し,細菌が耐性をもつ原因になります。すでにいかなる抗生物質も効かない感染症による死亡例が現れ,イギリスのさる研究機関により,2050年までに毎年1,000万人もの抗生物質耐性菌による死者が出る,との推定も発表されています。
本書はこうしたいたちごっこのような耐性菌と人間との闘いの歴史について,世界中の実例を基に解説。感染症に有効な抗生物質がほぼなくなりかけているという現実に目を向け,安易な抗生剤の使用に警鐘を鳴らします。

※本書は2021年発行『菌 病原体を根絶せよ。人類と薬剤耐性菌の攻防史』をニュートン新書として発行したものです。
 

CONTENTS

  • 第1章 人類の直面する事態
    第2章 5000万人の死
    第3章 時間と空間
    第4章 遠くの友人
    第5章 種子貯蔵庫のそばで
    第6章 カラチへの鍵
    第7章 戦争と平和
    第8章 バクテリオファージ—歴史のひとコマより
    第9章 サルファ剤と戦争
    第10章 カビのジュース
    第11章 涙から生まれた薬
    第12章 新たな疫病の世界的流行
    第13章 青いマスタングに乗った男
    第14章 蜜月
    第15章 接合する細菌
    第16章 SはソビエトのS
    第17章 海軍でのできごと
    第18章 動物から人間へ
    第19章 ノルウェー産の鮭
    第20章 パースよりシドニーに近い場所
  • 第21章 社会的階級に限定されない私たち全員の問題
    第22章 癒えない戦争の傷
    第23章 死者を数える
    第24章 下水のなかの手がかり
    第25章 XはEXTENSIVE(広範囲)のX
    第26章 集団投与をすべきか,そうせざるべきか?
    第27章 ビザはいらない
    第28章 パイプラインの枯渇
    第29章 古くからある事業を新たな方法で
    第30章 300年の歳月を経たアイディア
    第31章 お砂糖ひとさじで
    第32章 細胞内での衝突
    第33章 安全保障か,人命の尊重か
    第34章 世界の健康を包括的視点で
    第35章 総力を挙げて
    エピローグ
    謝辞

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