私たちは縦・横・高さからなる、3次元の空間に住んでいます。そう聞いて、異論をとなえる人はいないでしょう。しかしはたして、この世界は本当に3次元空間なのでしょうか。 20世紀のはじめ、この宇宙を「4次元時空」とよびました。3次元の空間に加え、「時間」を「第4の次元」と考えたのです。ところが20世紀の終わりごろ、そんなアインシュタインの宇宙観をこえるいくつかの理論が登場します。それらの理論は「宇宙には、目には見えないさらなる空間の次元が存在するかもしれない」と主張しました。突拍子もなく聞こえるでしょうが、物理学の理論を突きつめていくと、この世界には「高次元空間」が存在する可能性があるのです。高次元空間の存在を検証するため、さまざまな実験が行われています。 本書では、次元の考え方の基本をはじめ、3次元をこえた高次元空間や最先端の物理理論まで、図をまじえてわかりやすく紹介しています。摩訶不思議な次元の世界を、どうぞお楽しみください。
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