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怒りの哲学 正しい「怒り」は存在するのか

怒りの哲学
正しい「怒り」は存在するのか

アグネス・カラードほか(著), 
小川仁志(監修), 森山文那生(訳)

 
怒りの哲学
 
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ISBN978-4-315-52481-9
四六判/176ページ
発行年月日:2021年12月15日
定価:1800円(税込)

 

 人はなぜ怒るのでしょう。
 本書は,人間の本性の一つともいうべき「怒り」という感情をめぐり,当代随一の哲学者たちが議論を戦わせた記録です。
 気鋭の哲学者アグネス・カラードによる「悪い世界で人は善い存在でいられるか」という問題提起で論戦の幕は開きます。彼女によれば,怒りは,人が道徳を表現するための手段であり,怒りの元になった事実を消すことができない以上,怒りつづけることも,復讐を志すこともまったく正当なことなのです。この問題提起に対し,現代アメリカを代表する哲学者14人から「怒り」を肯定するもの,否定するもの,それぞれの立場から多様でユニークな論考が寄せられます。
 集団的な怒りを生み出してきた性差別・人種差別の長い歴史,ネット上に渦巻く怒りの背後に見える巨大IT企業の体質等,怒りをキーワードに現代社会を読み解くための知識が得られます。

 

CONTENTS

  • 第1部 問題提起
    怒りについて:アグネス・カラード
     
    第2部 応答と論評
    暴力の選択:ポール・ブルーム/損害の王国:エリザベス・ブルーニッヒ/被抑圧者の怒りと政治:デスモンド・ジャグモハン/怒りの社会生活:ダリル・キャメロン ビクトリア・スプリング/もっと重要なこと:ミーシャ・チェリー/なぜ怒りは間違った方向に進むのか:ジェシー・プリンツ/復讐なき責任:レイチェル・アックス/過去は序章にすぎない:バーバラ・ハーマン/道徳の純粋性への反論:オデッド・ナアマン/その傷は本物:アグネス・カラード 
     
  • 第3部 インタビュー&論考集
    ラディカルな命の平等性:ブランドン・M・テリーによるジュディス・バトラーへのインタビュー/怒りの歴史:デビッド・コンスタン/被害者の怒りとその代償:マーサ・C・ヌスバウム/誰の怒りが重要なのか:ホイットニー・フィリップス/正しい無礼:エイミー・オルバーディング
     

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