ラメシュ・スリニヴァサン(著),大屋雄裕(監修),田村豪(翻訳)
現代の主要なテーマであるデジタルテクノロジー。その根本を成す,アップル,グーグル,フェイスブックといったIT企業のメッカでもあるシリコンバレーから想起したという本書は,主にハイテク企業によって引き起こされたさまざまな問題について取り上げています。ほんの一握りのテックエリートと呼ばれるIT長者による富の独占。そして,開発者側の偏見が反映されたデジタルにおける人種差別の問題など……。 そういった多種多様な問題を取り上げながら,効率性と公平性,民主主義,多様性の価値とのバランスをとったテクノロジーの例を世界各地から紹介。また,プライバシー保護システム,普遍的なベーシックインカム(基本所得保障),勤務先が変わっても引き継げるポータブルな社会福祉給付,組合の組織化,デジタル協同組合,労働者評議会などのように,あまり広くは確立されていませんが,イノベーションの最先端の例を紹介しています。 私たちの未来が,新しいテクノロジーとともに平等で生きやすいものになるように,との著者の思いが詰まった一冊です。
第4部 すべての人のためのインターネット 不平等を克服する 第17章 ネットワークのパワーをローカルに保つ 第18章 接続を問う 第19章 アフリカ生まれの技術 第20章 ウガンダのAI 第21章 ケニアの地元からのイノベーション 第22章 モバイルパワー・トゥ・ザ・ピープル:メキシコ先住民のネットワーク
第5部 明日に向けて 道は選べる 第23章 ブロックチェーン クレージーな飛び入り歓迎,もしかしたらそれ以上? 第24章 すべての人のためのテクノロジー 第25章 教育と未来を守ること 結論