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サイエンス超簡潔講座 合成生物学

サイエンス超簡潔講座 合成生物学

ジェイミー・A・デイヴィス(著), 藤原 慶(監修), 徳永 美恵(訳)

 
サイエンス超簡潔講座 合成生物学
 
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ISBN978-4-315-52353-9
四六判/200ページ
発行年月日:2021年4月15日
定価:1500円(税込)

 

 合成生物学は研究室の枠を越えて,世間でも活発な議論を呼んでいる成長著しい科学技術分野です。さまざまな環境問題やエネルギー問題,再生医療などの分野で幅広く活用できると大きな期待も寄せられています。しかし,バイオテクノロジーの新たな発展は,倫理的な議論にも火をつけやすく,一部の人によって大きく非難されてきているのも事実です。また,人によってつくられた生命に対する有害な社会的・政治的反応が実際に起こりうると恐怖を感じている人すらいます。
 本書は,環境や健康,工学的利用や基礎研究をはじめ,文化に与える影響などで章を立て,合成生物学の真の姿を描き出しています。急速な発展を遂げる「合成生物学」は,人間がもたらした環境破壊,そして崩れつつある生態系を打開できると著者は述べています。また人間の進歩だけではなく,地球を回復させる手立てとなるかもしれないという,合成生物学の可能性を解説しています。そうした合成生物学に関して知っておきたい興味深い内容をコンパクトにまとめた,入門書として最適の一冊です。

 

CONTENTS

  • 第1章 解析生物学から合成生物学への道

    生命を「つくる」時代が始まった
    合成生物学の第一のルート
    バイオテクノロジーの基礎
    単一遺伝子組み換え工学の時代
    合成生物学の第二のルート
    生物学への工学概念の応用
    生物学的概念の工学への応用

     
    第2章 合成生物学の現場
    生命の言語を読み書きする
    モジュールを設計する
    モジュールライブラリーを利用する
    合成システムを生細胞に実装する
    クロストークと「直交性」
     
    第3章 合成生物学と環境問題
    21世紀の環境問題
    バイオ燃料による温室効果ガス生産量の削減
    より効率的な食品生産
    汚染の検知
    バイオレメディエーション
    商業利用への障壁
     
    第4章 合成生物学と医療
    人工代謝経路による薬物合成
    免疫システムの向上
    新たなパンデミックに対抗するワクチン開発
    診断における合成生物学
    合成生物学による生理状態の制御システム
     
  • 第5章 工学のための合成生物学

    建築とその構築環境
    DNA内のデータ保存
    コンピューティング
    暗号学

     
    第6章 基礎研究のための合成生物学
    探求のためのツール
    理解を検証するための構築
     
    第7章 生命をつくりだす
    生命を創造する理由
    想定される生命の起源からのインスピレーション
    合成触媒サイクル
    格納場所をつくる
    遺伝子への第一歩
    次のステップ
     
    第8章 文化的影響
    教育
    芸術
    娯楽
    倫理
    恐怖
    希望
     

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