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サイエンス超簡潔講座 遺伝

サイエンス超簡潔講座 遺伝

ジョン・ウォラー(著), 廣野喜幸(監修), 亀濱 香(訳)

 
サイエンス超簡潔講座 遺伝
 
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ISBN978-4-315-52356-0
四六判/240ページ
発行年月日:2021年4月15日
定価:1900円(税込)

 

 東大に合格できる人は,その親も頭がいいのだろうか? オリンピックの金メダリストは代々,運動神経がいいのだろうか? このように,「遺伝」というものについて,考えたことはないでしょうか?
 遺伝とは,古代から何千年にもわたって考えられ続けてきたテーマですが,差別や偏見にもつながる,誤った考え方が正しいとされたこともあり,生命の神秘でありながら、男尊女卑・人種差別の歴史でもあります。本書では,そうした歴史的に長く,誤って捉えられてきた遺伝に関する考え方から,遺伝の歴史的発見,優生論やジェンダーなどの歴史的考察、現代における遺伝子解析や遺伝子治療など,遺伝に関するさまざまな解説をします。古代ギリシャのアリストテレスの時代から現代の医療,果ては未来に至るまで,「遺伝」に対する考え方の変遷と,正しい知識が身につく一冊です。

 

CONTENTS

  • 序章
    第1章 魂・種・男尊女卑 紀元前二五〇〇〜西暦四〇〇年

    始まり
    子を授かるという奇跡
    種・体液・空気
    偉大なる統合者クラウディウス・ガレノス
    セックス( 生物学的性)・ジェンダー( 文化的性)・生物学
    想像と類似
    野蛮人と平民

     
    第2章 中世の性・種・罪
    アリストテレスとガレノスの対立再燃
    ジェンダー・人種・不平等
     
    第3章 近代初期(一四五〇〜一七〇〇年)における遺伝
    レオナルド・ダ・ヴィンチ再生
    ヒトとウマについて
    卵子・精子と機械
    ジェンダー・人種・上流階級
     
    第4章 啓蒙時代の遺伝
    遺伝の科学
    単細胞生物と人類
    遺伝の政治学
    民族性と人種
    人種・奴隷制・帝国
     
  • 第5章 十九世紀の遺伝

    植物学者
    柔らかい遺伝・硬い遺伝
    硬い遺伝、前面に
    遺伝・貧困・優生学
    性・ジェンダー・生物学
    科学的人種差別
    人種・奴隷制・植民地化

     
    第6章 分子と人間
    メンデル説の勝利
    立ち遅れたダーウィンとメンデルの融合
    遺伝学への出資
    遺伝子決定論者の発想法
    遺伝子決定論を問う
    戦争・恐怖・ホロコースト
    遺伝子の発見
    遺伝子の働きの発見
    分子・医学・心
    公民権と脱植民地化の時代
     
    第7章 新たな地平
    組み換えDNA の誕生
    遺伝子ハンティング
    ヒト遺伝子の塩基配列を求める
    遺伝子マイクロアレイの出現
    新事実
    氏か育ちか、そして人間の脳
    医学・遺伝学・「新優生学」
    医学と遺伝子組み換え
    分子生物学の時代
    人間の違いについてのイデオロギー
     
    第8章 進歩と可能性
    まとめ
    不確かな未来
     
    図の一覧
    参考文献
     

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