ジェームス・M・ラッセル (著), 森 寛敏(監訳), 中井川玲子
周期表は,過去200年の科学史上屈指の画期的な発見の成果ですが,その誕生に必要だったのは科学的器具でも実験でもなく,ただのペンと紙,そして才能あるロシアの化学者ドミトリ・メンデレーエフ(1834 ~ 1907)でした。メンデレーエフが周期表を作った1860年代当時,知られていた元素の数は63でしたが,今では118に及んでいます。 本書は,118の元素それぞれが発見された経緯や,それらの性質,実用例などをかんたんに,わかりやすく解説。「コバルトの名称は精霊ゴブリンに由来する」,「アメコミのヒーロー・スーパーマンに登場する架空の物質クリプトナイトが発見された?」など,こぼれ話を交えながら,楽しく読み進められる内容となっています。元素のことがゼロからわかる,入門書として最適の1冊です。