都会で暮らしていると,夜空を見上げることはあまりないかもしれません。街の明かりにかき消されて,月ぐらいしか見えないのではないか……。ところがそうでもないのです。一度ゆっくり夜空を見上げてみましょう。案外多くの星が見えることがわかります。 夏休みなどで山や海に出かけたとき,夜空を見上げるとさらにたくさんの星が発見できます。しかも数日見つづけていると,星が身近なものに感じられてきます。「あの星は何という星だろう?」「どの星をつなげば星座になるんだろう?」といった疑問がわいてくるかもしれません。 本書は,そんな星についての素朴な疑問に答える一冊です。星はどうやって生まれたのか,星にも一生はあるのだろうか,天の川って何だろう,どれが太陽系の惑星なのか……。同じようなことを私たちの先祖も考えてきましたが,最近,科学技術の発達とともにさまざまな疑問が解明されはじめています。太陽は将来どのような姿になっていくのか,天の川の中心には何があるのかなどていねいに解説しました。最後には,双眼鏡や望遠鏡で星を見るためにどうすればいいのか,そもそもどこへ行けば星がよく見えるのかといった情報ものせました。みなさんの星空観測に本書を役立てていただければ幸いです。 |