私たちは,はたらいたあとに飲むビールやジュースを普段よりもおいしいと感じることがありますが,実はこれは「脳」のしわざです。 脳は過去の経験などから,飲んだときの“おいしさ”を事前に予測します。この「予測したおいしさ」と「実際に感じたおいしさ」との誤差が大きいほど,私たちは快感を感じやすくなります。一方で,脳は仕事などの「努力をともなうこと」があると,予測を低く見積もる場合があります。これが誤差を生み,結果として“おいしさのプラス”につながるというわけです。 本書は脳をテーマとした図鑑です。脳のつくりや基本的なはたらきだけでなく,記憶のしくみ,睡眠(脳の休息),脳の病気,天才と一般人のちがいや意思決定の方法・癖など,脳に関する話題を幅広くあつかっています。本書を通して,脳にまつわる“不思議な世界”を楽しんでください。そして,脳への興味と理解をより深めていただければ幸いです。 |
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