重さの単位「キログラム」,長さの単位「メートル」,時間の単位「秒」…。私たちは,毎日のくらしの中で,たくさんの「単位」を使っています。もし,単位がなかったらどうなるでしょう。「塩を1ください」と言われても,1キログラムなのか1グラムなのかわかりません。私たちは,単位を使うことで,ものの量を正確にあらわすことができ,ほかの人と共有することができるのです。 「世界共通の単位をつくろう」という流れがおきたのは,18世紀のことです。それまでは,国や地域ごとにことなる単位が使われていました。たとえば,約3センチメートルをあらわす場合,ヨーロッパでは「1インチ」,日本では「1寸」であらわしていたのです。 世界共通の単位を「国際単位」といいます。国際単位は1954年に制定されました。けれど,私たちの日常には,まだそれぞれの地域や国で使われていた単位が残っています。たとえば,ゴルフで飛距離をあらわす「ヤード」や,食パンの数え方で使われる「1斤」などがそうです。 本書では,重さや広さ,速さなどをあらわすさまざまな単位を紹介するとともに,その歴史や,国際単位に換算した値も掲載しています。 また,単位を決めるために使われた法則も紹介しています。私たちのまわりでおきているあらゆる現象は,法則に則っています。重たい飛行機がなぜ飛べるのかも,導線の中を流れる電気の量も,それぞれ決まった法則にしたがっているのです。これらの法則も,わかりやすいビジュアルで紹介しています。 普段使っている単位から,宇宙の法則まで,ながめるだけでも楽しい単位と法則の世界を,どうぞお楽しみください!! |