生物の体は,みな小さな「細胞」からできています。この中では,体の設計図(DNA)を収納する「核」,さまざまなタンパク質をしあげて配送する「小胞体」と「ゴルジ体」,エネルギーの生産工場「ミトコンドリア」など実にユニークな細胞小器官がはたらいています。 ヒトの体は,このような細胞が40兆個ほど集まってできていますが,もとをたどれば,たった一つの細胞(受精卵)です。細胞は,精巧なしくみで分裂をくりかえして分身をふやしていくのです。分身といっても,私たちの体の細胞はみな,同じではありません。肝細胞,神経細胞といったように,細胞は姿も役割も,個性を発揮させて活躍しています。 本書では,生物の基本単位「細胞」の緻密でダイナミックな世界を紹介しています。ぜひご一読ください。
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