アルコール依存に新対策? ●Science 
2008年3月14日号
ストレスに反応する神経系の研究をもとに,治療薬が開発されるかもしれない。


 アルコール依存症は,公衆衛生上の大きな問題であり,新しい治療法が必要とされている。最近の研究では,ストレスに反応する神経系のシステムを調べることで,治療法が開発できるかもしれないと考えられている。
 アメリカ,国立衛生研究所のジョージ博士らは,神経細胞に存在するタンパク質「NK1R」に注目した。NK1Rは,ストレスへの反応に関わることが知られている。NK1R遺伝子をもたないマウスをつくり調べると,アルコールをみずからとることが明らかに少なく,アルコールに対して弱かった。
 さらに博士らは,アルコール依存症の患者に,NK1Rのはたらきをおさえる薬「LY686017」をあたえた。するとアルコールへの欲求がおさえられ,患者の状態は全体的によくなった。
 LY686017のようなNK1Rのはたらきをおさえる薬は,アルコール依存症の治療薬としてさらなる研究の価値がある,と博士らはのべている。


 

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